minayuyu2019’s blog

Life is what happens to you while you're busy making other plans.

自分の知恵と底力

人間は

いったいどこまで深くなることができるのだろうか?


何かに頼り 助けてもらいたいという気持ちが出てくると 

自分の底力は出てこない

誰にも頼らず

自分の力で何とか解決していこうとしないと 

自分の知恵や潜在能力は出てこない

 

 

 

 

億り人、ゴールはFIREにあらず 趣味は投資

投資家1000人調査(下)

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think!多様な観点からニュースを考える
井戸美枝さん他2名の投稿

 

個人投資家1000人調査では、保有資産や投資行動だけでなく、億り人たちの素顔にも迫った。まず取り上げるのは近年、資産運用ブームで話題になったFIRE(経済的自立と早期リタイア)だ。だが、調査を通して見えてきたのは、億り人でも働きがいを求めて仕事を続ける姿だ。

早期リタイアは12%のみ

「現在FIREを達成していますか」と聞いたところ、「達成していない」との回答は41%。1億円以上の金融資産があってもFIREには十分でないと考えているようだ。では残りの人々は仕事を辞め、悠々自適の生活を送っているかというと、そうではない。「会社を辞めて専業投資家になった」億り人は12%にとどまる。

「FIREを達成できる状況にあるが、趣味も兼ねてやりたかった仕事を続けている」と話すのは、兵庫県在住のROIさん(ハンドルネーム、58)だ。50歳で勤務先を早期退職して以降はワインセミナーの講師やダイビングのインストラクターをしている。「日常生活に困らないだけの収入は維持できている」という。

東京都在住の中村勝也さん(仮名、60)は食料品関連の輸入商社で働いている。「仕事を続けることで社会とのつながりも維持できるし、投資のアイデアにもつながる」と話す。健康なら「70歳までは仕事を続けたい」という。

仕事を辞めて運用益や配当収入だけで生活することを選んでも、好況時には資産を維持できるかもしれない。ただ、株安や景気後退時には生活のために資産を取り崩し、いつかは底を突きかねない。2019年にFIREした著名個人投資家のエル氏も「長期間の投資歴があり、資産管理にも厳密に取り組まなければ、本当に窮してしまう」と話す。

FIREは「つらい仕事から逃げるための方法」として紹介されるケースも多い。だが、FIREを達成できる状態にあるにもかかわらず、元の仕事を続けたり、働きがいなどを求めて転職したりしている人は計45%に達する。億り人のゴールはFIREではない。

多様な情報源、時間かけて分析

勘に頼る「いちかばちか」の投資だけでは、1億円の金融資産をつくることは難しい。"勝率"を上げるには丁寧な情報収集が鍵となる。だが有象無象の情報を闇雲に集めるだけでは成果がでない。調査や取材を通じ、様々な情報を取捨選択し、効率よく運用する賢者たちの姿が浮かび上がった。

億り人が使う投資の情報源は多岐にわたる。TVのニュースはもちろん、新聞や経済専門誌などいずれも一般よりも「利用する」と回答した割合が高かった。特に「新聞」は38%と一般の26%を大きく上回る。

投資の成功率を高めるために1つの情報に依存せず、目的に応じて様々に使い分けているようだ。日々の相場変動などはテレビやネットニュースで簡単に確認し、投資を判断する前には新聞や経済専門誌を読み込むといったパターンだ。「証券会社の意見を参考にするにしても、彼らはポジティブなことしか言わない。他の複数の情報源にもあたって確認する」との回答もあった。

億り人は日常のなかにも投資のヒントを探している。情報源について「家族や知人、友人」と答えた人は17%で一般を4ポイント程上回る。一家だんらんや友人との雑談の際にも、情報収集のアンテナを高く張っている。

一方、SNS(交流サイト)を投資のために利用する億り人は一般よりやや少なかった。例えば「ユーチューブ」を利用するのは18%で、一般に比べ3ポイント低い。信頼性などを尺度に厳しく選別している。

億り人が情報収集や投資に充てる時間は長いのか。1日に2~3時間との回答が9%、3~6時間との回答が5%で、一般投資家より3~4ポイント高かった。億り人は長期の投資が中心のため、自室にこもってモニターの画面とにらめっこするような時間は短い。多様で正確な情報をしっかり分析することに時間をかけているようだ。

生活は質素倹約

値札をみないで高級ブランド品を購入し、タワーマンションの最上階でワイングラスを傾ける――。億り人というと、ぜいたくな暮らしぶりを想像してしまう。だが、調査の結果で浮かび上がってきたのは、節約志向を忘れない姿だ。

ずばり億り人の1カ月の生活費はいくらか。67%は家賃も含め、30万円未満ですませている。100万円以上と答えた億り人はわずか6%だ。決してぜいたくな生活を送っているとはいえない。

神奈川県在住の億り人、武田雅人さん(仮名、62)の生活費は月5~10万円で、生活必需品以外の物を買うことがほとんどないという。「服もブランド物は買わず、同じものを着回している。休日に読む小説も図書館で借りている」と話す。1億円超の資産があっても、物欲がなかったり、将来のために残しておこうと考えたりする人が多いようだ。

では、なぜ億り人は投資を続けるのか。そのヒントが投資家たちに趣味を聞いた調査結果に隠されている。「投資」が趣味と答えた億り人は46%に達し、一般の35%を大きく上回った。「勉強しながら銘柄を選び、その成果でお金が増えていくのが楽しい」(経営者、男性)との声もあった。投資が金もうけの手段から、生きがいになっている人も多いようだ。

もっとも、億り人は投資以外にも幅広く趣味を持つ。「旅行・レジャー」や「外食・グルメ」、「習い事・生涯学習」などのほぼ全ての項目で、一般よりも「趣味」と答えた人の割合が高かった。視野の広い億り人は、様々な分野に興味を持つようだ。

多趣味な億り人だが、多額のお金を費やしているわけではない。51%の億り人は、趣味の費用は月5万円未満ですませている。高価な絵画を買いあさったり、ヨットやクルーザーを所有したりする人は、極めて少数派だ。

(勝莉菜乃、吉田貴)

=おわり