ここにあるのは
現在・現在・現在と現在の連続でしかない
そのつながりなのである
人は過去にも未来にも生きることはできない
みなその瞬間瞬間に自分のありったけの力で生きている
その瞬間を人は生き切っているのだから
悩みを引きずることなんてない
その瞬間で完了すればいい
その瞬間瞬間に生まれる感情と向き合っても
前後を際断すればいいのだ
一日一日
その瞬間瞬間を丁寧に
そして大切に集中して
生き切れば
それでいいではないか
一般的な意味での「時間」は、過去・現在・未来が連続するものと理解されている
物理的な現象や人間の経験を時系列でとらえるための枠組みである
道元の「有時(うじ)」の概念は、もっと深遠で哲学的なものだ
「有時」は一つの存在がその時々のあり方を表すもので
すべての存在が時間の流れの中で自己のあり方を持ち
それぞれの瞬間が全体としての真理を表していると説いている
要するに、「時間」は物理的な流れを示し
「有時」はその流れの中での存在そのものの本質を示しているということである