人間なにが悩みかというと
自分が自分を知らざることである
人を論じたり
世を論じたりすることはやさしいが
自分を論じ
自分を知るということは
実はこれが一番大事であるにもかかわらず
なかなか難しいことである
人間は
先ず自分を責むべきであって
世の中や時代を責むべきではない
まして父母をやである
世の中が悪い
時代が悪いというのならば
そういう時世に対して
一体自分はどれだけ役に立つのか
それをどう解釈し
それに対してどういう信念や情熱を持っているのか
よくよく自分を責めるがよろし
美都(みと)は
相手をしてやらないと機嫌が悪く
く~く~ と尻尾をビュンビュン回しながら
下から私を見上げて気を引く
それでも相手をしてやらないと
ワン と吠える
ソファで転寝をしていると
静かにソファに乗ってきて
私の横でおしりを付けて一緒に添い寝する
幼稚園の頃の子供たちが
よく私の横で同じように添い寝してきたことを思い出した
そんな子供たちから父の日のプレゼントが届いた
兄妹それぞれが日本酒の銘酒どころで働いているので
それぞれお酒を送ってくれた
決して高額のお酒ではないが
なにより、皆様に良いご縁を頂いて
ちゃんと仕事に付けて、ちゃんとお給料を頂いて
元気に働かしていただけている
そのことだけでまずは有難い
美都を膝に乗せ、相手してもらいながら
早速、冷やしてお酒をいただいた
彼らの小さかった頃のことを思い出し
ようよう育てて頂けたと
うれしさから涙がつっと出てきて
そのしょっぱさが酒のつまみになった
いつまでも子あっての親 親あっての子
有難いこと