「一秒の言葉」
「はじめまして」
この一秒ほどの短い言葉に、
一生のときめきを感じることがある。
「ありがとう」
この一秒ほどの短い言葉に、
人のやさしさを知ることがある。
「がんばって」
この一秒ほどの短い言葉で、
勇気がよみがえってくることがある。
「おめでとう」
この一秒ほどの短い言葉で、
しあわせにあふれることがある。
「ごめんなさい」
この一秒ほどの言葉に、
人の弱さを見ることがある。
「さようなら」
この一秒ほどの言葉が、
一生の別れになるときがある。
一秒に喜び、一秒に泣く。
一生懸命、一秒。
(作・小泉吉宏氏)
という作品がある。昔どこかの時計のCMで使われていた。
今日も ”朝”をいただいた。
朝 目が覚めなければ今日の自分は一秒たりともありません。
目が覚めることがまず最初でそこから一日が始まるわけです。
目が覚めたとたんに、頭が痛い、ああ困った、あれはどうしよう、これはどうすれば、
と不覚にも思ってしまうことが先に立ち、
朝目覚めるということへのお礼が言えずに朝が始まることもあります。
ああ、失敗したと思い直してもなかなか朝のお礼に戻ることが出来なくなってしまっている朝は
なんだか一日が沈んだ一日になるような気がしてしまいます。
何事にも順序というのがあり、それが狂いますとすべてが段々ずれてくる。
シャツのボタンの付け間違いと同じ、付ける順序が違うとちぐはぐにすべてがおかしくなってくる。
順序よく、無理なく、自然に事が運んでくると、問題は自ずから解けるようです。
「ありがとうございます」
この一秒ほどの朝のお礼に
いままで、そしてこれからが整い始める
もの言わぬものと ものを言う稽古