一所懸命やったのに あれほど言ったのに
こんなに心配してるのに・・・『のに』
責任を相手に向けている
なんでも問題の原因を外に帰するのではなく
まずは外に向けた指を自分に向けることだ
何かしら自分の心に反するものがあれば
他に求めることなく 自分に反(かえ)る
自分の至らなさに帰すことができる人は
人として第一等の資質を持っていると思う
そういう人は
どっしりと深く沈潜し 厚み 重みがある
外ばかり見ているから 現代の病に侵される ストレスを抱える
自ら 自らに反(かえ)る
すべては自分の責任と捉え
己の全力を尽くすことでしか自立は得られない
ここに私の好きな西郷隆盛の言葉がある
「己を尽くし人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし」
いかなる時も人間としての正しい考え方は
自分の内部に第一の原因を発見することでなければならないと思う
たとえば よくドラマで見る光景に
石につまずいて転んだ
なんでこんなところに石なんかあるんだ!
こん畜生!と 石を蹴る
責任を石に向ける
こんな時に
「ああうっかりしていたな、おれもまだまだだ、こんなことじゃいけないぞ」と
反省する
我慢するのでもなく 忍耐でもない
ただただ “自ら反(かえ)る” のである
ただただ 自然に