嘆いて空を見上げる
溜息交じりに天を仰ぐのは天に失礼である
しかし、何かにすがりつきたいという時に
本来なら自分の足元を見つめるべきところを
自然と天を仰いでしまっている
天から離れ己私に執着する日々
自己の内なる無明との闘いを忘れて
存在もしない他人との戦いに明け暮れる
愚痴が口を突いて出てきたら
それは天からの罰である
同い歳(60歳前後)くらいの方々とお話をしていると
いつも過去のことや、今の自分のことに
愚痴ばかりこぼしている人をみかける
あれが悪いからこうなった
あれがこうしてくれんかったからこうなった
あれがこうするんじゃったら もう儂はせん
最初からせんかったらよかったんじゃ
貰うもんも少ないなら、さぼりゃあええが
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過去や現実を否定し自らは内省せず他責にする
そんな自分を続けてきたから
愚痴ばかりこぼさねばならない自分になってしまったということに
先が見えてきた歳になるまで
なぜ
気づかない、気づけない
歳を重ねても自分の足元さえも見つめることができないということは
とてもカナシイことだ