昔、私のお師匠さんが
苦労をしないよ(しなさいよ)。少なくとも避けようとはしんさんな。
人間は苦労によって幅と厚みができるんじゃけぇ。
凡人は自分だけが苦しんじょると思うちょるけぇ「やり切れん」と思うんじゃ。
同じような苦労は過去にも必ず同じような経験をした人がおってな、
現在もまた経験しよる人がおって、将来もなお経験する人がおるもんよ。
人間もこのあたりのことがじっくり分かって来ればの、
我が苦しみから、他人の苦しみをかわいそうに思う心が生まれていくるわい。
そしたらな、自分に苦しみのある時は、
「自分をおめでたくしないための神さんの恵みやなあ」と思えるようになるもんよ。
と、よう言われた
また、
うまいものを人に食べさせて喜べる人は 偉いよなあ。
自分が食べたい間は 人に食べさせて楽しむことはできんわいなあ。
とも、言われていた
こんな秋の夜に
ちょいちょいお神酒を頂きながらのお師匠さんとの語らいでした
亡くなられて25年になりました
寂しいですが、懐かしく思い出されます