とにかく人は
他人の心の中や、周りで起きているものごとを
定規で測るように正確に測り知ろうとする
知るということが他人より優位に立とうとする欲求なのだろう
他人の不知の領域が自分のなかで広くなった分
自己の知の領域が狭くなる反比例の関係にあることを忘れている
この“自分だけの物差し”を
死ぬまで担いでいくのだから疲れるに決まっている
自在に変えられる物差しもあれば
決まりきったようにしか測れない物差しもある
人それぞれなので
自省内省で“自分の物差し”を測量するしかないだろう
癖の悪いことに
この物差しは測れないものまで無理に測り知ろうとする
無駄だと分かっていても習慣なので止められない
計測値はあやふやでも、自分に都合の良い「物差し」なので
自分に都合の悪い「人」や「ものごと」は受け入れられないから
イライラという関係性で悩み苦しむことになる
悲しいかな、ひとは、この悩みや苦しみまで測量してしまう
そして、死ぬまで
迷いや苦しみはこの測量で生まれることに気づかずにいる
あてにならぬ物差しなど早く捨ててしまえ