今日という「生」は今日しかない
今日かぎりなのだが いつ始まっていつ終わっているのか?
一日の時間の区切りではないのだが
今日という「生」は今日で完結しているはず
昨日に始まりがあるはずもなく 明日に終わりもない
一冊の本がある
読み始める時があれば 読み終わる時がある
一本の道がある
歩き始める時があれば 歩き終わる時がある
人には一生がある
息始める時があれば 息終わる時がある
それぞれ終わりの時がある
だから、「一」のなかにはいくつもの始まりと終わりがある
いつも「一」から始まって「一」に終わる
どこから始めても「一」 どこで終わっても「一」なのだから
明日、死ぬと分かっていても今日から始めることができる
いつ始めていつ終わっても
いつという時間など問題ではないのである
自分という存在は「二」でも「三」でもない
自分÷自分は「一」なのだ
自分÷他人ではないのに
他人の人生を生きているから 割り切れないという思いに混濁する
いつまで他人の人生を生きているんだ